家族信託を司法書士に依頼する費用と相談するメリットを解説

- 家族信託の司法書士費用は、基本報酬30万円前後から、総額30万〜60万円前後が公表されている目安です。
- 不動産を信託すると、報酬とは別に登録免許税(原則 固定資産税評価額の0.4%)がかかります。
- コンサルティング費用は信託財産評価額の0.8%〜1.1%程度、最低30万円前後とする事務所が多いです。
- 信託契約書を公正証書にする費用は、民間事務所の案内で3万〜10万円程度ですが、これは法定の一律料金ではありません。
- 司法書士報酬に公的な統一料金はなく、事務所ごとに金額が違います。
家族信託 司法書士 費用の結論

家族信託を司法書士に依頼したときの費用は、総額で30万〜60万円前後を見込むのが現実的です。
この金額は、複数の司法書士事務所が公表している報酬例から見えてくる相場感です。基本報酬は30万円前後から、というのがよく見る設定でした。
ただし、これはあくまで「報酬」の話。不動産が絡むと、ここに登録免許税が乗ります。公正証書にすれば公証役場の費用も別途必要です。
正直に言うと、家族信託の費用は「いくら」と一言で答えにくいのが本音です。財産額・不動産の件数・契約の複雑さで、同じ家族信託でも金額がかなり動きます。
| 費用項目 | 目安 | 性質 |
|---|---|---|
| コンサルティング費用 | 信託財産評価額の0.8%〜1.1%程度・最低30万円前後 | 司法書士報酬 |
| 信託契約書作成費用 | コンサル費用に含む事務所が多い | 司法書士報酬 |
| 信託登記の手続き代行 | 10万〜11万円前後 | 司法書士報酬 |
| 公正証書作成手続き代行 | 公証役場費用3万〜10万円程度+代行報酬 | 公証人手数料+報酬 |
| 登録免許税(不動産) | 評価額の0.4%(土地は軽減で0.3%) | 税金 |
司法書士は家族信託の相談先に最適
家族信託の相談先として、司法書士は最も現実的な選択肢のひとつです。

理由はシンプルで、家族信託の中心業務である「信託スキームの設計」「信託契約書の作成支援」「信託登記の申請」が、そのまま司法書士の実務だからです。
私が事務所にいたころも、家族信託の相談は登記とセットで来るものがほとんどでした。不動産を信託に入れたい、というニーズが圧倒的に多いんです。
相続・登記・成年後見などの関連分野を普段から取り扱っている
司法書士は、相続・不動産登記・成年後見といった「家族信託の周辺」を日常的に扱う専門家です。
家族信託は単体で完結しません。親が亡くなったあとの相続、認知症になったときの成年後見、不動産の名義の問題――これらと地続きです。
普段から相続や登記の現場にいる人だからこそ、「信託にしたあと相続でどうなるか」まで見て設計できる。ここは大きいと感じます。
不動産の信託登記ができる

司法書士は、家族信託で不動産を信託する際に必要な「信託登記」を代理して申請できます。
家族信託で不動産を信託する場合、登記が必要です。信託登記は、信託財産である不動産の権利関係を公示するための登記です。
この登記には登録免許税がかかります。信託による所有権移転登記等の登録免許税は、原則として固定資産税評価額の1,000分の4(0.4%)です。
土地については軽減があり、一定の土地は1,000分の3(0.3%)とされています。例えば評価額3,000万円の土地なら、0.3%で9万円という計算になります。
認知症の対策としても有効
家族信託は、親が認知症になる前に財産管理の権限を家族へ移しておける、有力な認知症対策です。

信託は、委託者が財産を受託者に移し、受益者のために管理・処分させる仕組みです。元気なうちに契約しておけば、判断能力が落ちても受託者が財産を動かせます。
成年後見制度だと、本人のための支出に厳しく制約がかかる場面があります。そこで「実家を売って施設費用に」が動かしにくい。家族信託なら契約の設計次第で柔軟にできる、という違いがあります。
家族信託を司法書士へ相談するメリット
司法書士に相談する最大のメリットは、契約設計から信託登記まで一つの窓口で完結できることです。
家族信託は、契約書を作って終わりではありません。不動産があれば登記、口座を分けるなら信託口口座――やることが続きます。これを別々の専門家に分けると、手間も費用も増えがちです。
自分で調べる・手続きを行う手間を省ける

司法書士に任せれば、信託契約書の作成から登記申請までの実務を丸ごと預けられます。
家族信託を自分でやろうとすると、信託法・登記・税金の知識を一から調べることになります。私から見ても、ここは相当しんどい作業です。
特に信託登記の申請は、書式も登記の目的の書き方も特殊です。素人が独学で完了まで持っていくのは、正直おすすめしません。
相続対策・認知症対策に関して総合的にアドバイスを受けられる
司法書士は信託スキームの設計を支援する立場なので、相続と認知症の両にらみで提案を受けられます。

受益者連続型にして二次相続まで指定する、信託監督人を置いて受託者を見張る――こうした設計の引き出しは、実務を知らないと出てきません。
信託監督人や受益者代理人を置く場合は別途費用が発生し得ます。民間事務所の案内では月額1万円程度からの例がありますが、これは事務所ごとの設定です。
親族間のトラブルを回避できる
第三者である司法書士が間に入ることで、財産管理をめぐる親族間の疑念を抑えやすくなります。
受託者になった子が財産を管理する――これ、ほかの兄弟から見ると「勝手に使われないか」という不安の種です。
だからこそ、当事者だけで決めず、家族会議の段階で専門家を入れる。契約書を公正証書にしておくのも、後々の「言った言わない」を防ぐ意味があります。
相続や老後に関する悩みが軽減し、安心感が得られる

家族信託を整えておくと、認知症や相続の「もしも」に対する備えができ、家族の不安が減ります。
費用はかかります。でも、親が認知症になってから何もできず固まってしまう事態を考えると、先に動いておく価値はあると私は思います。
公正証書にするかどうかは法律上の必須要件ではありません。ただ実務上は公正証書化されることが多く、契約の確かさという点で私もすすめています。
家族信託に関する司法書士費用
家族信託の司法書士費用は、コンサルティング・契約書作成・公正証書代行・信託登記・登録免許税に分かれます。

コンサルティング費用は、信託財産評価額の0.8%〜1.1%程度、最低30万円前後とする表示が複数の事務所で見られます。財産額が大きいほど報酬も上がる設計です。
公証役場の費用は、信託財産額や証書のページ数で変動します。公正証書の手数料は公証人手数料令にもとづく法定手数料で、目的価額に応じて算定されるためです。
民間事務所の案内では、公証役場費用を33,000円〜11万円程度とする例もあります。一律ではない点に注意してください。
| 項目 | 金額の目安 | 注記 |
|---|---|---|
| コンサルティング費用 | 信託財産評価額の0.8%〜1.1%・最低30万円前後 | 財産額が大きいほど増額 |
| 信託登記の司法書士報酬 | 10万〜11万円前後 | 不動産1件あたり、件数で増減 |
| 登録免許税 | 評価額×0.4%(土地は0.3%) | 税金(報酬とは別) |
| 公正証書(公証役場費用) | 33,000円〜11万円程度 | 目的価額で変動・一律ではない |
| 信託監督人等を置く場合 | 月額1万円程度から | 事務所ごとの設定 |
よくある質問
家族信託の費用と進め方について、相談の現場でよく聞かれる質問をまとめます。
よくある質問
最後にひとつ。費用の安さだけで選ぶと、後で登記や口座開設でつまずくことがあります。私なら、信託登記まで一貫して任せられるか、見積もりの内訳が明確かを基準に選びます。
